趣味の写真とのんきなお喋り
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思ひ返せば、今年の8月は夏らしくありませんでしたね。まつたく、本当に地球は温暖化してゐるのか、疑ひたくなるほど不自然に過し易い毎日が続いた……やうです。

仕事場にほぼカンヅメだつた私には、夕立さへもが何か遠い国の出来事のやうでした……。

写真は、朝、池袋駅で撮つた西武鉄道の特急電車「レッドアロー」の運転席。


***


話変つて、9月1日映画の日に、豊島園駅前のシネコン(ユナイテッド・シネマ)で「96時間」と「ハリー・ポッターと謎のプリンス」をはしごして来ました。シネコンは映画のはしごにはもつて来いなのだ。(^^)

俳優リーアム・ニーソンといへば、まづはシンドラーであり、続いてジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンであつて、つまり本格的なアクションとは少々縁遠い俳優ではと思つてゐたら、この「96時間」では元CIAの工作員といふ設定で、誘拐された娘を96時間以内に救ひ出すべく超人的なアクション(銃、クルマ、格闘)を見せてくれました。

やはり映画は脚本がしつかりしてゐなければダメですね。「96時間」は話の運びに無駄が無く、一瞬たりとも物語がとまることなく前進します。しかもしよつぱなから全速力で(そりやさうだ、リュック・ベッソンだもん!)。

映画の内容紹介はここでははしよりますが、しかし、たぶん色んな映画評で取り上げられてゐる(であらう)娘の誘拐シーンにはどうしても触れたい。

父はカリフォルニア、娘はパリ。初めて海外旅行に行く娘を案じる父とその親心をあまり理解してゐない(でも本心は親思ひの)娘が携帯電話で話してゐる丁度その時に犯罪組織の男たちが侵入。絶対に救助の手を差延べられない状況下でこの父の取つた行動は、いきなり観客の意表をついてきた。そして、映画の脚本的には「このテがあつたか!」と観るものを唸らすセリフが待つてゐる(少なくとも私は驚愕した)。やがて犯罪組織の男に向つて電話越しに父の言ふ“I will kill you!”を、リーアム・ニーソンが口にすると、ただのアクション映画では味はへない「スゴミ」が出て来て、もう、ぞくぞくしてしまひます。

「96時間」は一級の娯楽アクションです。お時間のある時に是非どうぞ!

と言ひたいのですが……。

私は、フィクションと現実とをいつしよくたにすることは、好きではありませんので、あまりしません。現実世界での犯罪はどれもこれも唾棄すべきものですが、しかし、映画の中の銃撃も殺人も、あまり倫理的には考へません。このコロシのシーンはよく出来てゐるなあとは思つても、人を殺すなんていけないことだ、とはあんまり思はないのですね。
(たぶん、たとへば「必殺仕事人」なんかを見ればあなたもさう思ふのではないでせうか。殺人は是か非かといふ以前に、彼ら仕事人の「殺しの美学」に、にやりとするのでは)
(さらに余談。ですから私は小説や漫画や映画の中で、たとへ中学生同士が互ひに殺し合はうとも、たとへ小学五年生が妊娠しようとも、それで続きはどうなるのだらうと好奇心を剥き出しにはしても、それをケシカランと言つたりはしないのです。だつてさうでしよ、フィクションの中の反倫理的設定にいちいち目くじら立ててゐたら、「アンナ・カレーニナ」が読めなくなつてしまふ)

ただ、人身売買組織に誘拐された娘を助けるために父の取つた行動は、すべて私憤の発露であつて、そして敵側の人間をばつたばつたと殺してゆく姿勢は、つまりは私刑と私的復讐の肯定となるでせう(何しろ父は警察に通報しないのです)。

すぐ上に書いたやうに、私はフィクションと現実とを同一線上に並べて議論することは好まないのですが、しかし、現実のこの種の犯罪の犠牲者と遺族からすれば、犯罪組織に対する憎悪の念は、すでに司法による解決だけでは収まるものではなく、そして司法も頼れるものではないとなれば、あとはもう「個人的に」(これは映画の中の重要語でもある)復讐が可能であれば徹底的にやつてやりたいといふものではないか、といふやうなことを映画を観終つたあとに考へました。つまり制作者側には、わづかではあれ、現実の犯罪に対するやり場のない憤りをアクション映画といふかたちで発散させたいといふ欲望があつたのではないかと、私は思つたのです。

かういふ解釈は、正直なところツマラナイ解釈なのですが、しかし、さう思はせるほど、この父の報復行動は徹底してゐるのです(さう言へばこんな言葉がありましたね。目的のためには手段を選ばない)。

ただし、残念なことに、娘役の女優が大根(苦笑)。

なほ、この映画のパンフレット(500円)には、高橋諭治のなかなか鋭い指摘のあるエッセイが掲載されてゐます。文章の終りの方は一読の価値ありです(私も気づかなかつたことの指摘がある。これはさすが)。

さうさう。娘の救出にはあるオリンパス製品が活躍します。スポンサーなのかどうか、さういふことは知りませんが、なんだかをかしかつた。
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ネット映画館
96時間なら、ここにも見られますよ。
ここをクリックしてください。どうぞ。
http://www.neteiga.com/index.php/movie/index/id/211
まい URL 2009/09/02(Wed)16:28:53 編集
Re:ネット映画館
「まい」さんの使用したホスト(221.6.13.190)は中国のものでした。
なぜ日本国内のホストを使用しないのか、私にはその理由が分りません。

ヤフーのブログ検索で「96時間」を検索ワードにして、そして私のブログを見つけたやうですが、その検索結果示されたブログひとつひとつに、同様のコメントを残していつてゐるやうです。

なほ、以下はただの参考です。他意はありません。

HTTP_USER_AGENT Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1) ; Maxthon; .NET CLR 2.0.50727; OfficeLiveConnector.1.3; OfficeLivePatch.0.0)

http://www.jimca.co.jp/
【2009/09/02 17:24】
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支配人プロフィール
HN:
NOMi Koichi
年齢:
51
性別:
男性
誕生日:
1965/07/09
趣味:
写真、音楽、文学
自己紹介:
Koichi NOMi と申します
東京在住の写真好きです

女の子ポートレイトを中心に
街やらライブやら
色んなものを写して
表現して楽しんでゐます
皆さま
どうぞよろしくお願ひ致します
(*^▽^*)/

フランスの写真家
ギイ・ブルダンが大好きです
(Guy Bourdin, 1928-1991)
Guy Bourdin: A fetish for fashion
明快な細部と曖昧な物語性
大胆な構図と緻密な状況設定
そして色
どこをとつても素晴しい!

私も
どうせ写真を撮るなら
彼のやうな作品が撮りたいな
とは思ふのですが
ちよつと道のりは遠いかな
(苦笑)

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